お店を作る

自分のパズルのピースは、どんどん進んで行った。


10坪、1F路面店、外から見えるガラスの窓があり、全国規模で誰もが知っている駅の名前であること。これを条件に、秋葉原・自由が丘・目黒・恵比寿など見てまわったが、実際にお店として機能しそうな空いている物件は代官山しかなかった。


物件を決めたあとに知った事だが、その街に蔦屋書店や副都心線が繋がることなどは、まったく知らなかった。今となっては勉強やリサーチ不足だった。


お店の企画書を作り、図面を書き、商品をセレクトする、忙しい日々だったが

スケルトンだった物件は、台風のトラブルを除けばあっという間に完成していった。


そして、肝心の商品もオープンの日には70% くらい揃った。


お店の内容よりも自分が決めた1ヶ月後というオープン日を守る事を優先した。

それは、家賃がもったいない、ただそれだけの安易な理由だったのを覚えている。


(2011年くらいの事)